column 008:「手製本」
落ち着いた色調の布張りの本。
手に取ると、端正な造りの立体感が目と皮膚に伝わります。
断裁された紙が美しい光沢さえ放つ小口に指を添えると、パラパラと流れる上質な紙の匂いが心地よく・・・私は、使うあてもないままに、その一冊を購入してしまいました。
美篶堂(みすずどう)の手製本との出逢いです。
私の文字で、とっておきの何を書き綴ろうか・・。
帰り道にわくわくしました。
思えば、私は書き綴ることが好きでした。
日記、手紙はもちろん、詩や随想など・・・。
ノートにも、ペンの書き味にもこだわっていました。
でもいつしかモノとして残しておきたいと強く思うほどのノートに巡り合えなくなり・・・私の文章はコンピューターの中にしまわれるようになっていました。書いて残したい、そんな情熱が、美篶堂の一冊から復活したようです。
まずは、紺色の布張りでできた小さな横開きのタイプを入手。
でも、最初から・・・これだけでは止まりませんでした。小さな本のかたちのカードスタンドや、手のひらサイズで切り離して使えるスモールノートも愛らしく、自分にはもちろん、大切な方へのプレゼントにと
購入してしまい・・案の定、よろこばれました。
2003年9月18日、東京・御茶の水に、美篶堂リアルショップが開店。
早速私は、念願の大きなサイズの一冊を購入しました。焦げ茶色の布張りに、小口までうっすらと茶色です。その他、今や私の携帯品として定番となったスモールノートも多数購入。ずっしりと重く、そして、嬉しい買い物ができました。
読書の秋も深まって、もう11月。
クリスマスやお正月にむけてのギフトシーズンが到来しました。
丁寧につくられた手製本を、また誰かにプレゼントしたくなりそうです。
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update:2003-11-10 / by Sawa Hirano